仕事のやりがい

Vol.0792021.10
「ありがとう。助かったよ。その一言のために」
職種:
理学療法士
勤続年数:
14年7ヶ月

いわき湯本病院では、地域包括ケア病棟、療養病棟を有しており、退院された方がご自宅で安心して暮らせるように、5年前より訪問看護ステーションを開設し在宅医療にも積極的に取り組んでいます。自宅の環境は1つとして同じものはありません。また、介助を受ける方や行う方も、様々な体格や性格があります。それらを考慮しつつ、最善の方法を検討し提供していく仕事として、訪問リハビリがあります。

以前、念願の自宅退院となったが、以前のように動けず家族の介助を必要としたケースがありました。初めは熱心だったご家族ですが、介助方法をめぐり口論となることが度々あり、お互いが疲弊していました。訪問リハビリの担当となった私はある提案を行います。患者さんには、役者になったつもりで“感謝”を言葉にしてほしい事。ご家族には、介助方法とともにあえてゆっくり行うよう伝達しました。恐怖心からの抵抗を無くすためです。結果、家族関係は良好となり、活動量も増え、介助が必要ない状態にまで改善しました。その時に頂いた言葉が、「ありがとう。助かったよ」。身震いしました。人の役に立つとは、こういう事かと。今後も、勉強・経験を重ねていき、人様の役に立つリハビリ職員を目指して精進してまいります。