利用者さんは、家庭環境、家族構成、ご本人・ご家族の考え方など一人ひとり違います。その中で話し合を重ねながら、利用者さんの心身状況や生活状況にあわせ、支援計画を作成して行くのがケアマネの仕事です。

60代独居の利用者さん。丘の斜面の階段を40数段上がった所にある自宅へ退院となる際、階段昇降は無理だろうと、ご家族は施設入所を考えていました。

しかし、ご本人の「入院前のように一人で住みたい」との強い思いを大切にしたいと考え、担当看護師とも相談しながら、県外に住む息子さんとのやり取りを通してご本人のお気持ちを理解して頂けるよう働きかけました。また、一人でも安心して生活できるよう、様々な医療・介護サービスをご提案し、それらにより、ご本人の気持ちを理解された息子さんが、新たな住まいさがしに積極的に動いてくださった事で、ご本人にも満足頂ける新居をご用意する事ができました。暮し方を決めるのは利用者さん自身であることは言うまでもなく、介護が必要な状態になっても、暮らしの主人公はご本人です。私はケアマネとして、その方に寄り添った支援を心掛けて行きたいと思っています。定期訪問時に元気な声で「いらっしゃい」と笑顔で挨拶をしてくれる時に、ケアマネとして仕事のやりがいを感じています。