仕事のやりがい
Vol.0712021.01
- 「訪問リハビリでの在宅生活支援」
-
職種:
言語聴覚士勤続年数:
10年 -
当院での勤続も10年目となり、昨年から新たに言語聴覚士による訪問リハビリを開始しました。
脳梗塞により失語症を発症し、当院で入院リハビリを行い自宅退院された患者さん。入院中は身体麻痺もありADLは全てに介助が必要な状態。笑顔も少なくリハビリに対しても消極的で、自宅退院前にご家族へ身体、食事介助方法、コミュニケーションの方法の指導、説明を行い、自宅に退院されました。
退院後数ヶ月し、ご家族からコミュニケーションが上手く取れないとのお話があり、訪問リハビリを1回/週で開始しました。訪問開始3回目ほどから、「だんだんお母さんの状態がわかってきて、言ってることもわかってきました」とご家族から安堵と喜びが聞かれるようになりました。私と患者さんとの関わり、説明からご本人の言葉の状態や状況が理解できたとの事でした。
現在ではご本人からベルを鳴らしてご家族を呼び、簡単なジェスチャーで排泄を訴えたり、笑顔やご家族との食事を楽しむ様子も増えています。
自宅での生活を想定し対応していても、実際に自宅での生活が始まることで出てくる困難や、やり取りの難しさを実感すると同時に、訪問リハビリの開設により入院から在宅生活までを通して患者さん、ご家族のニーズに応え、患者さんらしい生活を支えていけることに大きなやりがいを感じることができています。